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アウェアネス・アナトミーについて

AWARENESS ANATOMY®~からだは感じなければ動かない

AWARENESS ANATOMY(R)は、平山昌弘がフィジカル・トレーナーとして
人のからだに接してきた30年余の経験と実績に基づいた独自の理論を
「からだのプロフェッショナル教育の礎」としてまとめたものです。

AWARENESS(アウェアネス)= 気づくこと ANATOMY(アナトミー)= 解剖学

解剖生理学の理論的根拠と、自らの体感を通じて「からだの変化」に
気づきながら、理解を深める「からだで感じる解剖学」。
それがAWARENESS ANATOMY(R)なのです。

どう動かすかよりも、どう感じるか!

セルフケアで「股関節をまわしましょう!」と言うと、ほとんどの方が「何回くらいやればよいの?」
と聞いてきます。しかし、重要なのは時間や回数ではなく、股関節の動きをゆっくりからだに
刻み込んで、体感しながらまわすことなのです。“動いている”という体感を得られなければ、
せっかくの効果も半減してしまいます。
逆に言うと、朝・昼・晩3回、とりあえず左右20回ずつ股関節まわしを行うよりも、1日1回だけ、
股関節をしっかり手で触って、動きをゆっくり確かめながら20回まわす方が余程効果的です。

これは施術を行う際も同様です。関節の可動域を広げるために股関節のまわし方を教えている時、
多くの生徒が「この方向でよいですか?」「この角度でよいですか?」「何回くらいまわせばよいですか?」と
質問をしてきます。しかし、動かしかたや回数が重要なのではありません。
それ以前にまず、クライアントの関節の弾力や可動域をしっかり読み取り、
股関節が今どの方向に動いているのかを察知することが最も大切なのです。
関節の弾力に左右差を感じ取れれば、ニュートラルポジションへの導きも可能になります。
動かしかたのハウツーを学ぶよりも、自らの手で感じとって動かすことが何よりも重要なのです。

 

教科書は自分のからだ

骨や筋肉の名称を覚えることよりも、自分自身のからだが今どんな状態で、
どれほど動くのかを知ることが大切です。
副読本となる解剖学書は、あくまでも参考書に過ぎません。

実際に自分の骨盤や股関節の位置がどこにあって、どう動くのか?
肩甲骨がどこにあって、触れられるのはどこからどこまでなのか?
肩の関節がどの方向にどのくらい動くのか?
足首は左がどのくらい回って、右がどのくらい固まっているのか?

自分のからだの各部分がいまどんな状態にあるのか、
実際に手で触れ、変化に気づき、感じながら理解していく……。
これこそが「AWARENESS ANATOMY(R)」の教科書なのです。

相手を知るには、まず自分のからだから!

プロフェショナルクラスに参加されている方の多くは、施術者やトレーナー、
インストラクターなど、人にものを教える立場にある方々です。
他人のからだについて語る前に、まずは自分のからだを深く理解することで、
おのずと他人のからだの状態が手に取るようにわかってきます。
その結果、人に教えるテクニックや個々の技術も向上していくのです。
これは、一般の方も同じです。自分自身のからだの状態を正しく理解することで、
家族や大切な人の”からだの状態”にも気づけるようになります。

からだの民族差位を理解する

欧米人と日本人を比べると、日本人のからだは内側に向かう傾向にあります。
そのため、日本人はからだの全面の筋肉(屈筋)を使うことが多く、
逆に欧米人はからだの後面(伸筋)を使います。
それは、生活環境の中で培われたものであり、道具にも様々な違いが表れています。

例えばノコギリ。日本の「ノコギリ」は、内側に引いて使いますが、欧米では押して使います。
大工さんが使う「カンナ」も同様です。こうした道具の差によって、使う筋肉も異なります。
また、骨の位置(角度)にも違いがあります。欧米人は股関節のニュートラルポジションが
外旋(外側に位置)しているので、骨盤が前傾して(おしりの位置が高くなり)、姿勢がよくみえます。
一方、日本人の股関節は少し内旋気味(内側に位置)なので、骨盤が後傾して(おしりの位置が低くなり)、
猫背が多くみられるのが特徴です。このように骨の位置によって、姿勢にも大きな違いが表れるのです。

欧米からやってきたスポーツやダンスを日本人が形だけ真似てやってみたら、怪我や故障してしまった….
というケースが増えているのは、骨の位置と角度を蒸しして、無理に動かした結果ともいえるでしょう。
こうした民族差異を理解する事で、からだにとって一体何が必要で何が必要でないか、
ひとつの大きな判断材料になるはずです。

骨・関節の本来あるべき位置とは…

日常生活におけるからだの使い方の癖や、慢性的な緊張(肉体的・精神的ストレス)などによって、
骨や関節は本来あるべき位置(ニュートラルポジション)から微妙なズレが生じ、痛みや歪み、
不具合となって表れます。その不具合が起きている箇所は既に感覚が麻痺した状態にあり、
放っておくと関節が固まって動かなくなったり、他のからだの箇所にも悪影響を及ぼします。

では、骨や関節が本来あるべき位置(ニュートラルポジション)とは…。
それを理解するには解剖学上、からだに負担がかからずに動ける位置を知ることが大切です。
骨盤と大腿骨(足の骨)の例で言うと、骨盤に対して大腿骨はやや外旋(外向き)に、
凹凸の関係ではまっています。このはまっている箇所を股関節と呼びます。
股関節が外旋ではまっていることで、人間は安定するようにできているのです。
しかし、内旋気味ではまっていると、立ったり、歩いたりの動作が安定せず、
周囲の筋肉や靭帯を必要以上に固めることで、安定させようとする力が働きます。
その結果、股関節周辺の太ももやおしりの筋肉が必要以上に固まってしまうのです。

筋肉というのは、関節と関節を結ぶ重要な役割を担っています。
筋肉の収縮が正常に行われるためにも、骨や関節は本来あるべき位置にあることが大切なのです。

からだの無理、無駄、勘違いを取り除く!

骨と関節が歪んだまま、エステなどでトリートメントを受けることは、建物に例えると、柱や梁がゆがんだまま
屋根や壁を直すのと同じです。
外側だけ無理に取り繕い、見栄えをよくしただけであって、本当の意味でのリフォームになっていません。
からだも骨や関節が本来の位置からずれたまま、外側だけ取り繕っても、それは奇麗になったという大きな
「勘違い」。せっかくの施術も効果は半減、持続性もなく、すぐにトリートメントが必要になってしまいます。
何度も言うように、骨や関節が本来あるべき位置に収まることがからだの「無理」「無駄」「勘違い」を取り除く
ことにつながるのです。

画像出典元:STRUTTURA UOMO Manuale di anatomia artistica Vol.1